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AI Agent コンポーネント活用実践演習

演習目標

LLM・ツール・メモリ・プランニングという AI Agent の4大コンポーネントを理解し、架空企業の業務課題を解決するシンプルな Agent 設計を自分の言葉で説明できるようになる。

演習課題

架空企業「株式会社テクロジア」(従業員300名・SaaSベンダー)の営業支援チームが「提案書作成に週あたり平均8時間かかっている」という課題を抱えています。この課題を AI Agent で解決する設計を、4ステップで組み立てます。


ステップ 1: LLM コンポーネントの役割を明確化する (20 min)

あなたは AI アーキテクトです。
以下の業務課題に対して、AI Agent の「LLM コンポーネント」が担うべき役割を分析してください。

【業務課題】
株式会社テクロジア(SaaS ベンダー)の営業チームが、新規顧客への提案書作成に
週平均 8 時間かかっています。現在は担当者が手動で顧客情報を調べ、
過去提案書を参考にしながら Word で作成しています。

以下の観点で分析してください:
1. LLM が「思考エンジン」として担う具体的なタスク(箇条書き5つ以上)
2. LLM だけでは解決できない部分(ツール・メモリ・プランニングが必要な部分)
3. LLM の能力を最大化するために必要なインプット情報

回答は実務担当者が読んでわかる平易な日本語で記述してください。

プロンプト送信後に自分でやること:

  • Claude の回答を読み、「LLM だけでは解決できない部分」のリストを手元のメモにまとめる
  • 自分が想像していた LLM の役割と差異があればノートに記録する

ステップ 2: ツールとメモリの設計 (25 min)

引き続き株式会社テクロジアの提案書作成 Agent の設計を続けます。
前のステップで「LLM だけでは解決できない部分」が明確になりました。

【この Agent に持たせるべきツールとメモリを設計してください】

設計要件:
- ツール: Agent が呼び出せる外部機能(Web検索・社内DB・ファイル操作・API等)
- 短期メモリ: 1回の会話セッション内で保持する情報
- 長期メモリ: セッションをまたいで蓄積・参照する情報

以下の形式で出力してください:

## ツール一覧
| ツール名 | 用途 | 呼び出しタイミング |
|---------|------|----------------|
| ... | ... | ... |

## 短期メモリ
- 保持する情報:...
- 破棄するタイミング:...

## 長期メモリ
- 蓄積する情報:...
- 参照するタイミング:...
- 更新ルール:...

各項目に具体的な理由も添えてください。

プロンプト送信後に自分でやること:

  • ツール一覧の「呼び出しタイミング」列が具体的かを確認する
  • 「過去提案書データ」はどのメモリ種別に入るか、自分なりに判断してメモする

ステップ 3: プランニングコンポーネントの動作フロー設計 (25 min)

テクロジア提案書作成 Agent の最後のコンポーネント「プランニング」を設計します。

プランニングとは、Agent がゴールを達成するために
「どのステップをどの順序で実行するか」を自律的に決定する機能です。

【タスク】
顧客から「来週月曜日までに提案書が欲しい」というメールが届いた瞬間から、
提案書 PDF を送信し完了するまでの Agent の行動計画を設計してください。

出力形式:
## Agent 行動フロー
ステップ番号 | アクション | 使用コンポーネント | 判断分岐(あれば)
各ステップは1〜2行で簡潔に記述

## 人間が介入すべきポイント
- どのステップで人間の確認・承認が必要か
- 理由も合わせて記述

## 失敗シナリオと対処
- 想定される失敗ケース(最低3つ)
- Agent がどう対処するか

プロンプト送信後に自分でやること:

  • 「人間が介入すべきポイント」に自分の考えと差がないか確認する
  • 完全自律で動かせない理由を1文でまとめる

ステップ 4: 設計レビューとまとめ (20 min)

これまでのステップで設計した「テクロジア提案書作成 Agent」全体をレビューしてください。

【レビュー観点】
1. 4コンポーネント(LLM・ツール・メモリ・プランニング)の役割分担に
   重複や抜けがないか
2. 週8時間の削減目標に対して、この設計で何時間削減できるか(概算でよい)
3. 現時点の技術(Claude Sonnet 等の市販 LLM)で実現可能か、
   実現できない部分はどこか
4. この設計をさらに改善するとしたら、最も優先度の高い変更点は何か

最後に、この Agent 設計を上司に3分でプレゼンするための
「エレベーターピッチ(200字以内)」を作成してください。

プロンプト送信後に自分でやること:

  • エレベーターピッチを自分なりに修正し、最終版として手元に保存する
  • ステップ1〜4 の作業を通じて「一番驚いた発見」を1文でメモする

提出成果物

  1. ステップ2で作成したツール・メモリ設計表(Markdown 形式)
  2. ステップ3で作成した Agent 行動フロー(Markdown 形式)
  3. ステップ4で作成したエレベーターピッチ(200字以内)
  4. 演習を通じた自分の気づき・発見(箇条書き3点以上)

採点基準 (100 点満点)

項目 配点 評価基準
4コンポーネントの理解度 30点 LLM・ツール・メモリ・プランニングの役割が正確に区別されているか
設計の具体性 30点 ツール名・メモリ種別・フローが実務で使える粒度で記述されているか
実現可能性の評価 20点 現行技術の限界を正確に認識し、人間介入ポイントを適切に設定しているか
エレベーターピッチ 20点 200字以内で価値提案・削減効果・実現方法が伝わるか

確認問題

Q1. AI Agent において「長期メモリ」が必要な理由として最も適切なものはどれですか?

  • a) LLM のコンテキストウィンドウを節約するため
  • b) セッションをまたいで顧客情報や過去実績を再利用し、毎回ゼロから学習し直さないようにするため [x]
  • c) プランニングの実行速度を向上させるため
  • d) ツール呼び出しのエラーを記録するため

Q2. 提案書作成 Agent のプランニングコンポーネントが「人間の承認」を求めるべき最も適切なタイミングはどれですか?

  • a) Web 検索ツールを呼び出す前
  • b) 提案書ドラフトを顧客へ送信する直前 [x]
  • c) 長期メモリから過去提案書を読み込む前
  • d) LLM がテキスト生成を開始する前

Q3. 「ツール」コンポーネントを Agent に追加する主な目的はどれですか?

  • a) LLM の推論精度を向上させるため
  • b) LLM 単体では取得・実行できない外部情報の取得や実世界へのアクション実行を可能にするため [x]
  • c) 長期メモリのデータを圧縮するため
  • d) プランニングの計画ステップ数を削減するため

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